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ココロカラ。

保護犬たちの里親になることを考える方へ、
届ける絵本

ペットを売らないペットショップ・chouchou(シュシュ)では、殺処分前の犬たちを少しでも救いたいという想いのもと、岡山県内の里親募集を行っております。
このサイトでは、保護犬たちの里親になることを考える方や、そもそも保護犬・里親募集についてよく知らない方へ向けて制作した絵本「ココロカラ。」の全ページを公開しています。

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倒れたぼくの前で
あなたは泣いていたけれど、
ぼくは幸せだった。

あなたと出会ったことで、
ぼくの一生は変わったんだ。

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ぼくはもともと、
ある家族の一員だった。

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最初は、明るい環境の中で
楽しい暮らしをしていた。

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でも、ぼくが大きくなってからは、
ひとりの時間が多くなった。

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だれにも愛されていないような
気持ちだった。

さみしかった。

毎日が楽しくなくなって、つらかった。

そしてあるときから、
ぼくはその家の一員では
なくなってしまった。

ペットショップシュシュでは、岡山県内にて保護犬たちの里親探しをしています。もともと保健所等にいた彼らはここに至るまでに、それぞれつらい過去を経験しているのです。里親になるためには、彼らを飼育できる十分な環境と、全てを受け止め最後まで一緒にいてあげるという覚悟が必要です。

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それからはよくわからないまま、
色々な場所で過ごした。

たくさんの人の目にふれるところに
行き着いた。

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ずっと不安だった。
このままここで暮らして、
死ぬものだとさえ思っていた。

そんなとき、初めてあなたと出会った。

やがてぼくは、あなたの
家族の一員として迎え入れられた。

里親になるためには、家庭環境などの譲渡条件を満たしている必要があります。また、正式譲渡前にはトライアル(お試し飼い)期間があります。
シュシュの里親探しについての詳細はこちらから

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あなたはぼくに尽くしてくれたけど、

ぼくはまた捨てられるのが怖かった。

だから、最初はあなたに
そっけない態度をとることもあった。

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あなたを傷つけたり、
不安にさせてしまった
かもしれないのに、

あなたはめげずに
ぼくに寄り添ってくれた。

家に迎えてしばらくの間は、環境の変化により精神的・肉体的ストレスが重なります。 焦らず、少しずつ、彼らを環境に慣れさせることを第一に考えましょう。

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気づけば、あなたと過ごす時間が
心地よくなっていた。

つらかった毎日が、
また明るくなっていった。

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楽しい散歩に疲れたあとは、

帰ってあなたのひざの上で眠るのが
好きだった。

散歩は運動の目的だけでなく、犬の本能的な欲求を満たせるため、ストレス解消にも繋がります。大きさ、犬種によっての目安はありますが、 基本的には様子をよく見ながら、その子にあった散歩をするようにしてください。

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たまには留守番もしたけど、

ぼくがちゃんと待っていたら、
いつもあなたは優しくなでてくれた。

何時間までなら留守番させていいという決まりはありませんが、飼い主に長時間会えないことはまたストレスになってしまいます。 孤独にさせないのが一番ですが、視界に飼い主がいない間不安にならないように、程よい距離をとって慣れさせることも重要です。

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具合が悪くてぐったりしているとき、
すぐに病院に連れていってくれた。

あなたは、
とてもぼくを心配してくれた。

少しでも様子がおかしいと感じたら、最寄りの動物病院に相談の上、 速やかに対応してください。 移動の際は彼らの負担にならないよう、細心の注意をはらいましょう。

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数年が経って、
あなたと出会ったときには
もう大人だったぼくは、
おじいさんになっていた。

体が重くて、
動きもにぶくなっていた。

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それでも変わらず、
あなたのひざの上は、
ぼくの絶好の場所だった。

あなたがもし里親となっても、すでに成犬となっていることが多い彼らと一緒に過ごせる時間は、短いのかもしれません。天寿を全うし、いつ旅立ってしまっても後悔のないように、たっぷりと愛情を注いであげてください。

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そして、

あるとき、
ぼくは倒れて起き上がれなくなった。

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このときばかりは、
あなたがぼくの上に乗っていた。

覆いかぶさったあなたは、
ぼくの上で泣いていた。
ぼくの名前を、
何度も叫びながら。

だけど、ごめんなさい。

ぼくにはもう、
返事ができなかったんだ。

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最初は楽しい暮らしだった。

でも捨てられて、

なにもわからないまま、

ひとりになった。

そして、流れていく時間を
ただ過ごすだけだった。

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だけどあのときから、

ぼくは本当に、
たくさんの愛をもらってきた。

何度も、何度も、

毎日、
どんなときだって。

そして今も、あなたに心からの
愛をもらいながら、旅立つことができる。
あなたの涙も、ぼくの名を呼ぶ声も、
ぼくの生きた証。

ぼくの一生は、心から幸せだった。

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またあなたに会えたら、
何をしようかな―――

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犬を飼うには、ショップで購入するほかにも、「保護犬の里親になる」という手段があります。

しかし、里親として彼ら保護犬を家族に迎え入れるということは、この物語の限りではありません。

彼らは、それぞれが過去に不幸を経験しているため、すでにしっかりとした個性がついていることも多いのです。

ですから、一から家族の色に飼育するのとは、勝手が違う部分も当然あります。

また、譲渡の審査も厳しいものになります。彼らを二度と不幸にさせないためには、どうしても必要なことなのです。

これらを踏まえた上で、彼ら保護犬を家族の一員として迎えるということ、
そしてペットと暮らしていくということの意味について、みなさまに一度考えて頂けると幸いです。


ペットショップchouchou(シュシュ)

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「保護犬の里親になる」という道を少しでも多くの方々に知ってもらうことが、彼らを救うことに繋がります。
そのためにも、SNSで共有していただけると幸いです。

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